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本の豆知識 束見本の作り方

束見本(つかみほん)ってなあに?

「束見本」という言葉、ご存知でしょうか?「つかみほん」と読みます。

製本する時には必ず作製する束見本——

今回はこちらの製造工程について、簡単にご紹介します。

束見本(つかみほん)とは?

束見本(つかみほん)とは、実際に本を印刷・製本する前に作製するサンプルのことです。本の厚みや質感を調べるため、実際の本製品と同じ紙を使用し、本番と同じ製法でつくります。

今回は、A4サイズの束見本の作製をご紹介します。

工程1「断裁」

こちらは本文に使用する四六判の紙です。

まず、この紙を断裁します。

A4サイズの束見本の作製ですので、天地297mm×左右210mmよりも少し大きめに断裁します。

                                                        束見本 工程 断裁

                                                        天地310㎜に断裁した様子

天地310mm

                                                        左右210㎜に断裁した様子

左右225mm

工程2「背固め(仮固め)」

紙を揃え、一方を糊で仮固めします。

                                                        仮固めした紙

工程3「ミーリングと表紙くるみ」

仮固めした紙にバインダーでミーリング(背の切断面を削り、接着剤が入る溝をつくること)を行い、別に断裁しておいた表紙でくるみます。

A4サイズに断裁すれば、束見本の完成です!

                                                        束見本 完成品

束見本のおはなし、いかがでしたでしょうか?

今回はシンプルなA4サイズで作製しましたが、複雑な本であれば、本番と同じ製法でつくるため工程も増えていきます。

基本的にどの本の製作でも登場する束見本ですので、「束見本ってこういう役割なんだなあ~」と、皆さんに知っておいていただけると嬉しいです!

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