和紙と用紙の組み合わせ(中ミシン綴じ、センターミシン綴じ)
仕上がりサイズ | A4変形(縦210㎜×左右210㎜×厚さ8㎜) |
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綴じ方 | 中ミシン綴じ/センターミシン綴じ(中綴じと同じように本文の芯から縫ったもの) |
本文 | 48p(上質紙 K/93.5k) |
表紙 | 色上質(びわ特厚口) |
カバー | 和紙/もみ紙(銘柄不明) |
こんにちは、今年のクリスマスはサンタさんも色々と大忙しですね!
ほっこりするお話などを聞きながら全世界のサンタさん頑張ってくださいとお祈りするばかり。
日本もオーストラリアみたく、夏にクリスマスが来ていれば少しは楽だったかもしれませんが、そこは位置の関係上仕方ないですね。……オーストラリア…………オーストリア……?いけません地理が苦手なのがバレてしまいます。
さて、次は年末、年始とある意味日本の本領発揮の季節がやってきますが、大掃除は終わりましたか?…わたしはまだです。
終わった後の爽快感は確かにあるのですが、やってる時のあの大変さ……。日頃からやっておけば簡単なのについ、うん。よしこの話は終わりにしましょう。
恐らく今年最後の更新となります。2023年、ご愛読くださりありがとうございました!
それでは本日のおはなし始まります。
第25回製本実験
さて、今回の本はシックな雰囲気があります。
落ち着いた色味のノートのようです。
どんな本?
サイズは210mm×210mmで、パンフレットや絵本で良く見られるサイズです。
こちら、表紙には「もみ紙」と呼ばれる、和紙の中でもデコボコとシワのあるものを使っています。
もみ紙とは、読んで字の如く、揉んでシワをつけた紙のことです。和紙の繊維は強くて柔軟ですので、揉み技法は理に適った技法です。紙を揉むと柔らかくなり、布地に近くなります。
試しに普通のコピー用紙で何度もくしゃくしゃにしてみると…なるほど確かに。紙は柔らかく引っ張ってみると布に近い感触になり、静かに感動してしばらく遊んでしまいました。
開いてみると?
開いてみると、普通の本とは少し違った見た目をしています。
表紙は、仮フランス装と呼ばれる、天地方向に折返す方法で付けてみました。フランス装と違って、折り込んだ四方は糊どめで貼ってあり、大量ロットの機械加工が可能です。
開きも良く、しっかり180度開くので見やすいと思いますよ。背中が上製本のように角張っていないので柔らかい感じなのも良いポイントです。
外見は和装ですが装丁方法は仮フランス装。まさに和洋折衷の一冊です!
和紙の装丁は柔らかな上品さを出すにはうってつけですね。和紙の表紙に箔押しなどしてみると、メリハリができて面白いかも知れません。
個人的には和風も好きですので和紙を使った本も増えてほしいところですが、製本工程上、通常のラインでの大量生産が難しいからか中々見かけることがありません。
洋紙と組み合わせれば、新しいスタイルの確立と共に少し難易度も下がると思うのですが……少しだと大量生産にはやはり難しそうですねぇ。
今後ももっと多様な組み合わせで、新しく、面白いものを作っていきたいと思います。
それでは本日はここまで。今年一年もまた色々ありましたが、読んでくださる皆さま、ありがとうございます!
正直楽しんでいただけているのか不安ですが、まぁ最終的にはゴーイングマイウェイで突っ走る人間なので特に気にせずこの調子で進みます。
それでは来年も付き合って下さる方もそうでない方も、皆様どうぞ良いお年を!
また次回のお話にてお会いしましょう。