2種類のクロスで高級感のあるドイツ装は写真集にぴったり
仕上がりサイズ | B6変形(縦196㎜×左右137㎜×厚さ17㎜) |
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綴じ方 | アズマ綴じ、ドイツ装 |
本文 | 72p(サテン金藤 46/135kg) |
表紙 | NPCC#20と銘柄不明の用紙を合紙 |
皆さんこんにちは。
前回はドイツ装で少し変わった風貌の本をつくりました。
今回は、前回と比べると正統派・・・?スタイリッシュな仕上がりになりました。
それでは本日のおはなしはこちらです。
第50回製本実験
今回の本はなんともスラっとした佇まい。
その特徴は背の部分にあります。
どんな本?
本の背中に2種類のクロスを貼ってみました。青色と薄い少し青味がかったグレーでしょうか。上と下の部分で2種類に分かれています。
共に鮮やかな色ですので、境界線がハッキリとしていて、なかなか面白いと思いました。
サイズはちょうど手のひらに収まるB6変形です(わたしはこのサイズのノートが一番好きです)。
パッケージは前回に引き続きドイツ装を採用しています。
制作においては、背中のクロスが重ならないように貼ることが求められます。手作業ですが、曲がったりしないように気をつけました。
近づいて見ても綺麗な境界線。綺麗に貼れたと思います。
開いてみると?
綴じ方はアズマ綴じ、いつものように180度まで開くフルフラット製本です。
ページを跨ぐコンテンツや、ダイナミックに魅せたい写真やイラストなどに特におすすめの製本形式です。
ドイツ装では一般的に糸かがり綴じを採用しますが、今回は開きのよい本をつくりたかったためアズマ綴じを用いました。
何ができる?
今回はちょうど真ん中が境界線になるように貼りましたが、比率を変えても面白そうです。また、2種ではなく3種、4種と増やして違う素材や色を使うこともできそうです。
ドイツ装は何といってもおしゃれでスタイリッシュな印象になるのがよいですよね。
今回のように、表紙に空押しを施すとさらに洗練されて高級感のある見た目になりそうです。
今回の本はアルバムにも見えますね。開きのよいアズマ綴じとドイツ装の組み合わせ、写真集などとも相性が良さそうです。
さてさて、本日のおはなしはいかがでしたか?
前回のように少し変わった表紙にしてもよし、背中の見える部分のクロスを個性的なものにしてもよし、いろんな形に進化させることができるドイツ装――
高級感やスタイリッシュな印象を持たせたい時にはぜひ、採用してみてください。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
また次回のおはなしにてお会いしましょう!