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トリコロールカラー ホロ―バックの本

国旗や企業ロゴ、いろんな表現に使える「トリコロール配色」の三方塗装

仕上がりサイズA4正寸(縦297㎜×左右210㎜×厚さ36㎜)
綴じ方糸綴り並製、ホローバック
本文400p(マットコート 46/135kg)
表紙気包紙 46/295k

皆さんこんにちは。

本をつくる時、コンテンツの部分を充実させることはもちろんですが、見た目でも読み手をワクワクさせたいですよね。

今回は、「色」に注目して、断面が美しい本をつくってみました。

それでは本日のおはなしはこちらです。

                                                        トリコロールカラー ホロ―バックの本

第48回製本実験

今回は本の側面に三方塗装を施し、断面がトリコロール配色になっている本をつくりました。

どんな本?

トリコロールとは、フランス語の”Tricolore”に由来し、3つの色の組み合わせのことを言います。
たまたま青と赤色があったので、前半の1/3部分を赤色、後半の1/3部分は青色で塗ってみました。まさにフランス国旗のようです。

今回、表紙には「気包紙」、本文には「マットコート紙」を使用しています。

気包紙

パッケージデザイナー・工藤青石氏の監修のもと誕生し、気持ちを包む紙ということから気包紙と名づけられました。強度が高くパッケージに適しており、紙の豊かな触感が魅力です。
パッケージ以外にも、書籍の並製表紙やカードなど、様々な用途に適しており、汎用性が高いことが特長です。
(参考:竹尾 紙を選ぶ|気包紙シリーズ 2024年5月13日

これまでの記事にも何度か登場したマットコート紙は、その名の通り、紙の表面に光沢を抑える加工がされたマットな質感の紙です。

                                                        トリコロール配色の側面

                                                        トリコロール配色の側面 横から見た様子

開いてみると?

紙自体は白色で側面を色付けしているため、普通に黒字で印字すればしっかり可読性があります。

断面がなかなか美しいですね。上手く塗装することができました。

                                                        本を開いた様子

                                                        ホロ―バックで180度綺麗に開いている様子

何ができる?

他にも色んなトリコロールの国旗がつくれそうですね。ネットで調べただけでもこんなにありました。

「フランス」「イタリア」「アイルランド」「コートジボワール」「ルーマニア」「チャド」「ベルギー」「マリ」「ギニア」「リトアニア」「ブルガリア」「ハンガリー」「イエメン」「ルクセンブルク」「オランダ」「ロシア」「シエラレオネ」「エストニア」「ガボン」「アルメニア」「ドイツ」「ボリビア」

国旗ですのでどれだけ忠実な色を出せるかが重要ですが、これだけの国旗の種類のノートがあったら面白そうですね。
日本の国旗は2色なので残念ながら今回は対象外です…。まあ2色で色付けてもよいですが…3色以上の方が可愛いですよね。

企業のブランディングにも

企業さんのロゴなどのカラーも、トリコロール配色のものが結構たくさんあると思います。

小口装飾や断面の塗装を行うことで、本の中身だけでなく「色」も表現方法の一つとして利用することができますね。

本日のおはなしはいかがでしたか?

トリコロール配色の三方塗装、ぜひ試していただきたいです!

それでは本日はここまで。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

また次回のおはなしにてお会いしましょう!

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