角丸の小口+クラフトペーパーで装飾
仕上がりサイズ | B6変形(縦174㎜×左右124㎜×厚さ8㎜) |
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綴じ方 | 糸綴り背中寒冷紗巻き |
本文 | 96p(キンマリ上質 四六135㎏) |
見返し | キンマリ上質 四六135㎏ |
角紙 | クラフト用紙、角丸加工(5R) |
皆さんこんにちは。
前回の製本実験室では、表紙に異なる2種類のクロスを使用し、斜めに貼るという試みをしました。
普通の背継ぎ表紙と違って、表紙全体に斜めに帯があるので、なかなか面白い見た目になりました。
今回も前回に引き続き、表紙に手を加えてみました!
それでは本日のおはなしはこちらです。
第42回製本実験
今回は、小口側の天地2箇所にクラフト用紙を貼ってみました。
どんな本?
この方法も手作業のため、大量ロットには向きませんが、ちょっと貼ってみただけで一気にノート感が出ますね。昔、学校で使われていた出席簿のようなイメージも感じさせますが。
あ、でも出席簿は大体表紙の側面に穴(4つくらい?)があって、つづりひもで綴じられていますね。大学の卒業論文も同じような風貌でした。
黒地×黄土色だと出席簿寄りになってしまいますが、今回は白地×クラフトペーパーですので、まあ…オシャレなノートに見えます。
背には寒冷紗を貼っています。何度か登場していますが、寒冷紗とは、本の背に貼る布のことです。本の崩れを防ぎ、表紙と本文の接着を補強する役割を担います。
何ができる?
角にクラフト用紙を貼ったのが特徴的ですが、さらに角丸になっているところがまたユニークですね。角にクラフトを貼っただけだと、少し角張った感じで固いイメージを与えますが、角丸にすることで随分と丸いイメージになりました。使い心地としても、角丸のノートなら手にやさしいのでそこが良い点ですね。
今回は、半径5mmの角丸にしていますが、角丸の大きさをもっと大きくしてみても面白いかもしれません。あるいは天地のどちらかだけ角丸にしてみるとか。ノートだと使いづらいかもしれませんが、本のデザインとしてはなかなか一風変わったものができそうです。
クラフト用紙と角丸だけではなく、小口装飾を入れてみても良いかもしれません。少し値が張る手帳やスケジュール帳などで、角丸で小口装飾を施してあるものもありますよね。
サイズ的には手帳のようなサイズ感で、開きも良いので、やはり持ち歩きしやすいノートに最適です。このデザインだと、横に開くのではなく上に開いて横長ノートとして使うのもよいですね。本文に罫線がなければ、使い手の好みで好きに書き込むことができます。
今回のおはなしはいかがでしたでしょうか?
角に別の紙を貼って、角丸にしただけで随分とオシャレに仕上がりました。今回はクラフト用紙でしたが、色々な色紙で試してみるのも楽しそうです。
市販のノート、角丸加工の物はたくさんありますが、こういった装飾は意外にないように思います。何冊かセットのノートならば、それぞれ違う色で角に装飾しても良いかもしれません。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
また次回のおはなしでお会いしましょう!