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ページをめくった様子

本の宝箱!額縁風に窓抜きした本

仕上がりサイズA4正寸(縦297㎜×左右210㎜×厚さ16㎜)
綴じ方アズマ綴じ+広開本並製
本文紀州色上質 水色 最厚口×13枚、大昭和板紙スノーボード×14枚
表紙気包紙295k

春は始まりと終わりの季節。2月末ですが、あっという間に春を迎えますね。

新社会人や新入生など、大きいことから小さいことまで、みなさん様々な変化を迎えることと思います。

春の楽しみといえば桜ですが、桜の見ごろは満開を迎えてから約3日だそうです。なんと儚い命なのでしょう…。桜を見ると嬉しい気持ちと同時に、少し切ない気持ちになるのは私だけでしょうか…。

昨年は満開から3日ほど過ぎたころ、関西の名所に足を運びましたがまだ綺麗な桜を見ることができました。桜が散り始めた時の葉桜も美しいですよね(結果、どんな桜でも満足です笑)。今年の桜も楽しみです。

また、この季節を迎えると、いろんな「思い出」を振り返ることでしょう。学校の先輩や退社する同僚の方などに向けて、思い出を詰め込んだアルバムなどのプレゼントを贈る機会もあるのではないでしょうか?

そんな場面でピッタリの本をつくってみました。

本日のおはなしはこちらです。

第36回製本実験

今回は…外見は何の変哲もない本です。厚さから言うと、学校などで配られる文集のようですね。

                                                        窓抜きがされた本を閉じた様子

                                                        窓抜きがされた本 地側から見た様子

開いてみると?

「これは…本??」と疑問に思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?

実はこの本、本文用紙が額縁風に窓抜きされています。

たまにアルバムなどでこのように窓抜きされているものがありますが、ここまで大きな窓は珍しいかと思います。随分と大きな窓です。

                                                        表紙を開いた様子

                                                        ページをめくった様子

                                                        額縁風の窓抜きをされた本文

                                                        ページをめくった様子

どんな本?

特に写真を用意していないので、額縁との違いがわかりやすいよう、一枚ずつ交互に色紙を綴じてみました。

綴じ方は毎度お馴染みのアズマ綴じ、表紙の背中と接着していない広開本仕様(ホローバック形式)ですので、今回のような厚紙、板紙でもこのように非常に良く開き、本文も180度フルフラットになります。額縁の厚さは1mm程度あるため、少し厚みのあるものでも綴じることができます。

実際にはこの色紙に写真を貼ったり、ちょっとした立体物も良いかもしれません。例えば、押し花とか…。母の日のプレゼントに贈るのも素敵ですね!

今回の外観は何の変哲も無いA4サイズの本ですが、本文を額縁風に窓抜きしてみました。

昔、本の形をしたジュエリーボックスってありましたよね?今回の本もそれに近いものがあるかもしれません。すごく大切な物やずっと大事に取っておきたいものなど、思い出の写真と一緒に本として綴じられていたら、素敵でしょうね。本棚に隠れた宝箱といった感じでしょうか。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
また次回のおはなしにてお会いしましょう!

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