並製だけど上製の趣、和紙ノート(アジロ綴じ)
仕上がりサイズ | B6変形(縦126㎜×左右126㎜×厚さ13㎜) |
---|---|
綴じ方 | アジロ綴じ(背中に特殊な布を貼り、開きをよくしたもの) |
本文 | 188p(ジャンフェルト 絹 46/100k) |
表紙 | 和紙(銘柄不明) |
こんにちは。
みなさん、毎日の生活で和紙を使うことはありますか?
(お札をたくさん持っているそこのアナタはたくさん使っているかも?笑)
実は和紙って、他の紙に比べて破れにくく、保存性に長けているんです。
和紙は長い繊維が絡まってできており、洋紙よりも軽いですが強度があり、水にも強いのです。
また、資料館や歴史博物館に行くと、何百年も前の巻物が綺麗な状態で保管されていますよね。
和紙は保存性も抜群で、非常に長持ちする紙なんですね。
遥か昔から現代まで続く職人さんの技術、素晴らしいなあ~。
それでは本日のおはなしはこちらです。
第11回製本実験
実は最近、こんなものを発見しました。
束見本を作った時の余りの紙です。少し表面がざらざらした和紙!
今回は、こちらを使用してノートをつくってみました。
どんな本?
表紙にはチリ(本文より表紙が少し大きい部分)を付けて、ハードカバーのような趣を持たせました。
並製本でつくっていますが、上製本のようなかっちりとした印象を与えます。
本文には、ジャンフェルトという、細かい糸のような繊維が漉き込まれた紙を使用しています。フェルトのような凹凸があり、手触りがよく、温かみのある紙です。名刺などにも使われていますが、洗練された印象を与えるのでわたしは好きです。少しデザイン性のある明朝体と相性がいいように思います。
開いてみると?
開くとこんな感じです。開きのよいアジロ綴じを採用しています。
和紙というのは不思議なもので、洗練された美しさとはまた違う、素材由来の少しざらざらとした歴史を感じさせる美しさがあります。どこか懐かしみを、あるいは凛とした静かさを感じさせる…様々な顔を見せてくれる、身近でありながらどこか遠い存在にも感じます。
今回は身近というよりは上品な見た目になりました。その柔らかな佇まいからも、日常にちょっとしたアクセントを取り入れるのにぴったりだと思います。
過去には、和紙を使って少し変わったサイズ感の本もつくっています。和紙についてもちょっとだけお話しているので、和紙マニアの方、和風で変わった本をつくってみたいという方、ぜひ併せてお読みください!
関連記事: まるで経本?和紙を使った本(アズマ綴じ)
本日のおはなし、いかがでしたか?
日常のアクセントに、少し特別なノートを持つのもいいですね。日記やアイデア帳など、日々の生活に彩りをつけるような―仕事の時に使えば少しだけ気持ちの切り替えに役立つ気もします。
普通のノートを使う時もちょっとアレンジしたりして、道具にちょっと拘ると自然と気が引き締まったり、切り替えやすくなるんですよね。
今回のノートも心機一転、何かに新しく取り組みたい!という時に(もしかしたら)気を引き締めてくれるかもしれません。
それでは本日はここまで。
また次回のおはなしにてお会いしましょう。