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HON-NO-HANASHIほんのはなし

全頁袋綴じの本 横から見た様子

アパレルやファッションカタログなどの薄い本に最適!全頁袋綴じの本

仕上がりサイズB4変形(縦318㎜×左右240㎜×厚さ5㎜)
綴じ方無線綴じ並製、本文全頁袋綴じ
本文32p(モンテシオン 46/69kg)
表紙アヴィオンホワイト 46/135k

皆さんこんにちは。

製本実験室では、アイデアをひねり出していろんな本をつくっています。過去につくった本を少し発展させてみたり、ちょっと違うバージョンにしてみたり、いろいろと試して形にしています。

気になったらぜひ、皆さまの製作アイデアのヒントに、過去の記事も覗いてみてください。

それでは本日のおはなしはこちらです。

                                                        表紙の様子

第47回製本実験

今回、見た目はごく普通の無線綴じの本を作りました。

どんな本?

一点だけ変わっているところと言えば、本文が全て袋綴じになっているというところ。

横から見ると、本文が少し膨らんでいるのが分かります。

                                                        全頁袋綴じの本 横から見た様子

                                                        小口側が膨らんだ様子

開いてみると?

背中の糊も一般書籍に使用されているホットメルトを使っているため、開きはあまり良くありません。

ただ、やはり本文が袋綴じになっていることと、判型が大きいことから通常の書籍よりページの広がり方がしなやかに見えます。

                                                      開いた様子

何ができる?

過去にも全頁袋綴じの本を製作しましたが、そちらでは本文にクラフトペーパーを使用しており、今回の本とはまた違った雰囲気の本になりました。

今回は無線綴じで本文も表紙も白色ですのでプレーンな本となりましたが、前の袋綴じの本のように、背にクロスを貼ったり表紙を違う色にしたりするともっと個性が出せそうです。

袋綴じにすると、本文のページ数を単純に倍にすることができます。そのため、ページ数の少ない薄いカタログなど、ボリュームを出すには良い方法です。今回の本は前回の半分以下のページ数ですが、しっかりと厚みがあります。

また、本の小口側に重みができるため、本の開き方がしなやかに見えます。

最近、本文を袋綴じにしたいというご要望を多く戴きますが、それもこのような理由からなのでしょうか。

袋綴じ製本は、特にアパレル関係のカタログなどに多く採用いただいていますので、そういった本の製作にはぜひご検討ください。

カタログ製本

本日のおはなしはいかがでしたか?

身近な袋綴じと言えば、契約書製本の袋綴じや、雑誌などで一部分だけ袋綴じになっているものを思い浮かべるかもしれません。

全頁袋綴じにすると、薄い本に厚みを持たせることができ、また、表と裏で色が違う紙を使えば、デザイン面でもおしゃれに活用することができます。
なかなか表現の幅が広がる製本形式ですので、ちょっとこだわりたい方にはおすすめです。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

次回のおはなしでお会いしましょう!

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