
「チリ」なし、シンプルな上製本
皆さま、年末年始のお休みはいかがお過ごしでしたでしょうか?
2025年も皆さまの健康とご活躍をお祈りしております!
さてさて、2025年初めのほんのはなしです。
もちろん、とっても気合が入っております!……が、まだまだこたつに入って本を読み、お正月特番を観て、お雑煮を食べて、のんびりぐうたら過ごしていたいというのが本音です(小声)。
何だかクリスマスからお正月、三が日が終わるまで、一瞬ではないですか??
あの10日間くらいだけ時の流れの速さが違うように感じるのは私だけでしょうか。
毎年成人式のニュースを観る度に、もう一年経ったのかーと、年の流れの速さを実感すると同時に、自分の成人式が昨日のことのようにも感じられます(実際は遥か昔)。
ありふれたコメントですが、大人になると本当に時が経つのが早いですよね。
近年は、特に抱負も目標も持たずに年始を迎えている私ですが、単純に歳を重ねるのではなく、ぼんやりしつつも成長していきたいなあ思う、2025年です。
皆さま、今年も栄久堂とほんのはなしをよろしくお願いいたします!
第74回製本実験
今回は、簡易的・製本実験室Vol.1!
少し変わった上製本をつくってみました。
全体を見てみると、至ってシンプル。何の変哲もない真っ白な本です。

どんな本?
その特徴は、本の側面にあります。
こちらの本、本文より出っ張った表紙の部分「チリ」がありません。
本の「チリ」
上製本の表紙にある、本文より大きく出っ張った部分のこと。漢字では「散り」と書きます。
見栄えのためだけでなく、本の中身を保護する役割があります。通常、2~3mm程度の幅であることが多いです。
今回の本はその「チリ」がない、シンプルですが少し変わったデザインです。
以前もチリなしの本をつくったことがありますが、表紙には色付きの紙を使いました。使用する用紙で随分と印象も違いますね。

関連記事: 「チリ」がない上製本(糸綴り上製)
日本の誇る「変わった本」たち
年々、本当に変わった仕様の本が増えています。
特に写真集!ニューヨークのアートブックフェアやパリフォトでは、日本の写真集があちらこちらで売られています。そして、日本の写真集だけを集めているコレクターもいるほどです。それだけ日本の写真集は高く評価されているということですね。
写真って、製本されて写真集になると、全く違うものになりますよね。中身の写真が同じでも、製本の仕様が違うだけで全く違う作品になります。
今回の「チリのない本」も変わった仕様ですが、過去に製本実験室でつくった本たちも、写真集やスクラップブックなどにぴったりの製本技術を使ったものがたくさんあります。
日本の製本技術、他にない「変わった本」を生み出す力、弊社も歴史と伝統を守りながら、これからもいろんな本の製本に挑戦していきます。
関連記事: 写真集にぴったり!栄久堂オリジナルのアズマ綴じ

2025年初めのおはなし、いかがでしたか?
真っ白でシンプルですが、「チリなし」の変わった上製本のおはなしでした。
改めまして、今年一年が皆さまにとってよいお年となりますよう、お祈りしております。
栄久堂では年賀状の製本サービスも行っております。
年賀状の整理にお困りの方はぜひ、年賀状製本のおはなしもぜひご覧ください。
サービスに関するご質問・ご相談はお問い合わせフォームより、お待ちしております♪
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
また次回のおはなしにてお会いしましょう。