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HON-NO-HANASHIほんのはなし

4本のスピンと花布が付いた本

4本のスピン、並製の花布(アジロ綴じ並製)

仕上がりサイズ縦132㎜×左右90㎜×厚さ25㎜
綴じ方アジロ綴じ並製
本文280p(OKピクシードソフィア 46/90.5k)
見返し8p(色PHO(淡クリーム) 46/110k)
表紙色PHO(淡クリーム) 46/225k
純白ロール(はまゆう) 46/43k
カバーWPHO 46/180k
スピン(栞紐)4本(No.7, 16, 20, 32)
花布伊藤信男商店N0.36

皆さんこんにちは。

それでは本日のおはなしはこちらです。

                                                        4本のスピンと花布が付いた本

第32回製本実験

今回の本、外から見ると至って普通の本のようですが…今までに見た事がないちょっと特別仕様です。

開いてみると?

開いてみると、なんとスピン(栞紐)が4本ついています!弊社ではスピンを入れる作業は人力ですので、協力しながら黙々と作業を進めます。

慣れている人はスっ、スっと入れて行くので手早いです。もちろん最初は誰しも不慣れですが、結構慣れるのは簡単ですので数をこなせば出来るようになります。

今回の作業も当然手作業。ついでに全ての色を変えてみた結果、カラフルで見た目も楽しいものとなりました。

                                                        本を開いた様子

                                                        本を開いた様子

どんな本?

4つのスピンの他に特徴的なのは、背の部分です。スピンの後ろに見える緑色、見えますでしょうか。
こちらは花布(はなぎれ)と言って、背中の上と下に布が貼ってあります。元々は補強を目的として付けられていましたが、現在では主に装飾や背部を隠す事がメインとなっているようです。

花布も上製本(ハードカバー)の本についている事が多く、今回のように並製本(ソフトカバー)についているのは中々見ないですね。補強を目的としている、と考えれば確かに……と納得出来る気がし(ないでもないと思い)ます。

花布を付ける作業は手作業ですので、ズレないように貼るのが中々大変です。しかも物によっては当然300冊400冊500……あ、これ以上は止めておきましょう、気が遠くなります。

そして最初に言った通り、スピンを付ける作業もほぼ手作業なのでこれまた冊数が増えると…………

……何かを作るのって……大変ですよね……。

                                                        地側から見た花布の様子

                                                        4本のスピンと花布が付いた本

花布を付けた事で本体サイズより2mmずつくらい大きくなってしまったので、それを覆うようにカバーを付けました。

本来なら並製本には必要ないものですが、こうしてみると別にあっても問題はないですね。
これまた小さい発見ですが、きっとこういった経験が活きてくるのです。

                                                        本を閉じた様子

                                                        本を閉じた様子

                                                      4本のスピンと花布が付いた本

はてさて、本日のお話はいかがでしたでしょうか?
今回で何回目か数えてないので分かりませんが、それでも結構な数の束見本を作っているとは思います。

それだけ色々な本を作っても新しい発見があると言うのは嬉しい事ですね。
実際新しい発見は脳の活性化にも良いと昔何かで読んだような見たような……その辺は曖昧ですが確か良かった、はず!

これからも小さくとも何か新しい発見や新しい方法を考えていきたいですね。人間は考える葦である、良い言葉です。

それでは本日はここまで!
また次回のおはなしにてお会いしましょう。

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