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HON-NO-HANASHIほんのはなし

裏打ちしたクロスを背に貼ったドイツ装の本

通常の布を裏打ちして使ったクロス【アズマ綴じ+背巻き】

仕上がりサイズ縦258㎜×左右210㎜×厚さ14㎜
綴じ方アズマ綴じ+背巻き(クロス)
本文112p(上質紙 46/110k)
表紙芯ボール:NPCC#20

こんにちは、今年の節分は皆さまどのように過ごしますか?

豆を撒くよりも食べる方に集中して、年の数だけと言われているのに遠慮なくあるだけ食べた子供時代。
あの豆ってなんであんなに美味しいんでしょうね?まぁ大豆はもれなく美味しいですが。

恵方巻を食べてる間は一つの方角を見ながら無言で食べる。いやー傍から見てると実にシュールな光景ですけどね、時々「何やってるんだろう…」と我に返りながらもとりあえず食べます。

でも最近の恵方巻は豪華に太いし多いしで胃が死にそう。幸福を祈ってるはずなのにプラマイゼロじゃ……?……そんな気付きはなかった事にしときましょうか。

さてさて、節分という行事をしっかり楽む予定の方も忙しさで忘れてしまっていた方も、あるいは最初から興味ないなって方もとりあえず節目として心機一転、寒さに負けないように気を引き締めて頑張りましょう!

わたしは寒さには負けます。

それでは本日のお話はこちらです。

                                                        本を閉じた様子

第27回製本実験

今回は背表紙に製本用ではない、通常の布に裏打ちした布を貼った本を作ってみました。

どんな本?

使用したのはちょっと厚めの千鳥格子模様の布と和紙。
製本用の布であれば裏打ちされた状態で販売されているのですが、今回は通常の布を使用したのでその裏打ちの作業から始めました。

裏打ち

紙や布の裏に薄い紙や布を貼る事。裏に貼る事によって強度や製品の仕上がりを良くする事が目的で、裏打ちをする事によって紙と同様に加工しやすくなります。

表紙と裏表紙には#20のボール紙を貼り付けました。

                                                        背の部分を拡大した様子

                                                        アズマ綴じ+背巻きの本

開いてみると?

今回の本は、と言うか今回もですが、開きの良いアズマ綴じを採用。

アズマ綴じは本当に開きが良いため、手でページを抑えることなく見開きもしっかり。

                                                        アズマ綴じ 本を開いた様子

何ができる?

今回のクロスですが、裏打ちすると大抵の布を使うことができます。

例えば思い入れのある着物の生地であったり、普段着ているワイシャツ、ハンカチやスカーフなど、何でも良いと思います。日記や手帳、アルバム。自身の思い出の一部を彩る形で残せたら素敵ですね。

今回採用したアズマ綴じですが、見開きをしっかり開くのに適している本と言えば、やはり写真集や作品集など芸術系の本が思い浮かびます。が、最近では料理本にも多く使われているんです!手で押さえる必要がなく、料理のストレスが減って便利!と、ご好評いただいております。

そう考えると芸術系に拘らずとも、アズマ綴じは実用性のある本にも幅広く使えますよ。

                                                      本を閉じた様子

さて、本日のおはなしはいかがでしたか?

正面から見たときに背中のクロスがもう少し見えるとまた雰囲気も変わるのかなと思いました。
次回はもう少し背中のクロスを露出させるような仕様を考えてみたいと思います。

それでは本日はここまで。
また次回のお話にてお会いしましょう。

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