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HON-NO-HANASHIほんのはなし

本文を横向きに開いた様子

縦にも置ける横長の本

仕上がりサイズB5変形(縦139㎜×左右213㎜×厚さ11.5㎜)
綴じ方アズマ綴じ(背中に特殊な加工を施し、開きをよくしたもの)
本文128p(b7トラネクスト 46/68.5k)
表紙ワールドクロス No201S-61 墨田織り 芯ボール:NPCC#20

こんにちは、最近は職種柄急に忙しくなって来てしまい色々と慌てふためく日々が続いております。
急に寒くなってきて、急に忙しくなってきて……ちょっと気を引き締めないとあっさりと体調を崩してしまいそうなのでどうにか気を引き締めていきたい所存。

病は気から、とも言いますしね。あながち間違ってないと思うのですが、だからこそ忙しい時を乗り切った後、気を緩めた瞬間に体調が悪くなってしまうのも悲しい話です。出来るなら健康でいたいものですが、そうなると日々の運動や食事に気を遣わねばいけない……食事はまだしも運動は……うん。

こうなったら毎日ラジオ体操をするのが一番かと思いますね。前に何日か続けた時は予想外の疲労に小学生の時は夏休みだけとは言え、これを毎日やっていたのか……と戦慄したものです。

久々にラジオ体操を始めようかなぁと思いつつ、今回のおはなしはこちらです。

                                                        本を閉じた様子

第16回製本実験

今回は、一見何の変哲もない本のようです。

表紙には落ち着いた色味のクロスが貼ってあります。

開いてみると?

実は、開いてみると分かる、この本の特徴。一見しただけでは分かり辛いですが、表紙は縦長、しかし本文は横長になっているのです。

表紙と本文の開き方が逆で垂直になっているので、例えば表紙を左右に開けば本文は上下に。一方表紙を上下に開いた場合は本文は左右の開きになります。

本文には何も印刷されてないので少々イメージが掴み辛いかも知れませんが、それでもかなり本を作る時の幅は広がると思います。

                                                        表紙を横向きに開いた様子

表紙を左右に開くと

                                                        本文を立て向きにめくった様子

本文は上下に開きます

                                                        表紙を縦向きに開いた様子

表紙を上下に開くと

                                                        本文を横向きに開いた様子

本文は左右に開きます

何ができる?

本棚に置く時などを考慮して、流通している書籍のほとんどが縦長。たまーに横長の本があったりしますが大体が本棚から飛び出してしまう悲しい仕様……。

もちろん向きを変えればすっぽりと収まってはくれますが、そうなると今度は背表紙が見えないので何の本か分からなくなってしまう。一冊、二冊くらいならまだいいのですが、絵の技術書やイラスト集だと結構横長の本が多くなっちゃうんですよね。おかげで本棚に並べると飛び出す、そして縦に置くと見え辛くなる。

さてどうしたものか。そんな時に今回のような本の造りはありがたいですね。「縦にも置ける横長の本」、中々良いです。

それにこの作り方だと4面分丸々使えるギミックとかも出来そうですよね。4枚一組のイラストとか。

改善点としてはあまりありませんが、強いて言うなら本の開きでしょうか?もう少し開くようにした方が読みやすくなる気がします。

                                                        本の全体像

                                                        本文を横向きに開いた様子

さて、本日のおはなしはいかがでしたか?

様々な場面で活躍しそうな仕様になったと思います。
「縦にも置ける横長の本」、どなたか採用してみてはいかがでしょうか?

それでは本日はここまで。
また次回のお話にてお会いしましょう。

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